筑前黒田武士の江戸日記

~奇数月の第1土曜日に更新~

vol.30 豊後富来城の戦い

ちょうど1年前(5/3)になる「vol.18 黒田兵庫助」で、慶長5年(1600)の黒田如水による豊後富来城攻めに触れたが、籠城兵の夜討ちを受けたとされる「黒田兵庫」について、「兵庫助の孫の政一?」と補足を入れていた。如水の実弟黒田兵庫助利高は、事典等…

vol.29 長崎奉行所

【所在地】長崎県長崎市立山1-1-1 【関連サイト】http://www.nmhc.jp/index.html 2月に長崎を旅行し、大村、諫早、神代、島原の史跡を周って、最後に長崎歴史文化博物館に立ち寄った。2005年に開館したこの博物館には、長崎奉行所の一部が復元されており…

vol.28 名島城

【名島城址】福岡市東区名島1-15 【名島門】福岡市中央区城内 【崇福寺唐門】福岡市博多区千代4-7-79 http://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/cultural_properties/detail/490 大河ドラマ「軍師官兵衛」の最終回、天下取りの夢が潰えた官兵衛が激しく落胆…

vol.27 黒田播磨の日記

福岡の方から、黒田播磨の日記が翻刻刊行されたとの連絡をいただき、さっそく購入した。赤坂古文書会による『福岡藩家老 黒田播磨(溥整)日記 ー嘉永六癸丑年秘記御当番―』である。藩政の中枢で活躍した筆頭家老の日常が綴られており、とても興味深く、詳し…

vol.26 福岡城の復元構想

【本丸表御門】(福岡市有形文化財/現崇福寺山門) http://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/cultural_properties/detail/146 【御祈念櫓】(福岡市有形文化財) http://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/cultural_properties/detail/150 福岡市が福岡城の大規模な…

vol.25 特急官兵衛号

博多駅で「特急官兵衛号」に遭遇。黒田家ゆかりの中津と福岡を結ぶ臨時列車らしい。鉄道マニアというわけでもないが、藤巴紋の赤合子兜をつけた列車を見ることなど、大河ドラマが終わってしまったらもうないだろうと思って、カメラにおさめてみた。 「軍師 …

vol.24 中津の黒田官兵衛資料館

【所在地】 大分県中津市1273-2 【関連サイト】https://www.nakatsuyaba.com/docs/2016031000023/ 夏休みに大分を旅行し、最後に中津に立ち寄った。今年開館した「黒田官兵衛資料館」を見て行こうと思ったのだが、大河ドラマの舞台になる町の様子にも興味が…

vol.23 二川宿

【所在地】愛知県豊橋市二川町字中町65番地 【関連サイト】http://www.futagawa-honjin.jp/ 長浜の官兵衛博覧会に行く途中、二川宿に立ち寄った。福岡藩の定宿だった本陣の残る宿場町である。旧東海道に残る本陣は、わずかに2つ。そのひとつが、この本陣馬場…

vol.22 秋月記

日経新聞の土曜夕刊に連載の「文学周遊」。先週のお題は葉室麟氏の『秋月記』だった。文学作品とその舞台を紹介するコーナーである。直木賞受賞作品である『蜩ノ記』が映画化されるとあって、同氏の作品が改めて注目されているのかもしれないが、黒田家ゆか…

vol.21 長浜の官兵衛博覧会

【所在地】 滋賀県長浜市公園町10-10(歴史館) 同市木之本町木之本1118(大河ドラマ館) 【関連サイト】https://www.city.nagahama.shiga.jp/section/rekihaku/ 豊臣秀吉の出世城、長浜城。ここで「黒田官兵衛博覧会」なるものが開催されていることを知り、…

vol.20 江戸博の官兵衛展

思いつきではじめてみたこのブログも、コンスタントに続けて約1年半。旅の思い出やちょっとした発見を活字にしてみる作業は、なかなか楽しい。ただ今さらながらではあるが、趣味のブログでタイトルが「〇〇研究所」とは、冗談めかしているつもりとはいえ、…

vol.19 木屋瀬宿

【所在地】福岡県北九州市八幡西区木屋瀬 【関連サイト】http://www.city.kitakyushu.lg.jp/shisetsu/menu06_0005.html 路面電車のようなコンパクトな車体の筑豊電鉄に乗って、黒崎から30分弱。黒田の殿様も参勤の折りに立ち寄った宿場町である木屋瀬(こや…

vol.18 黒田兵庫助

毎週楽しみにしている大河ドラマ「軍師官兵衛」に、黒田兵庫助(小一郎利高)という人物が出ている。官兵衛の実弟で黒田二十四騎のひとりでもあるのだが、今のところは脇役に甘んじている。実際、栗山善助や母里太兵衛らと比べると、インパクトのあるエピソ…

vol.17 五卿

【五卿上陸地】福岡県北九州市八幡西区舟町7-10 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/yahatanishi/file_0029.html 【延寿王院】福岡県太宰府市宰府4丁目 http://www.crossroadfukuoka.jp/osusume/2010spring/index2.html 「五卿」をテーマに福岡を旅してみ…

vol.16 武家屋敷

何年かぶりに福岡市博物館の常設展をのぞいてみたら、いつの間にかリニューアルされていた。思わず見入ってしまったのが、福岡藩士の屋敷図を映像展示する新コーナー。タッチパネルに表示される家のいずれかを選択すると、福岡城下のジオラマの当該邸宅にス…

vol.15 江戸城

【所在地】 東京都千代田区千代田1-1 【関連サイト】 http://www.fng.or.jp/koukyo/koukyo-index.html 湯島聖堂に続き夜景シリーズのようになるが、年末年始で皇居のライトアップが行われていたので、最終日にデジカメを持って出かけてみた。言わずもがなで…

vol.14 伊岐流槍術

『甲子夜話』に、「筑前黒田家の臣に、伊岐流と云ふ槍術を伝るものあり」との書き出しを見つけた(巻之十四/六)。筆者の平戸藩主松浦静山が林述斎から聞いた話で、述斎が入手した伊岐久右衛門の先祖についての書付を「神祖(徳川家康)の御用ひありし槍術…

vol.13 湯島聖堂

【所在地】東京都文京区湯島1-4-25 【関連サイト】http://www.seido.or.jp/ 青く光る大成殿。この幻想的な光景は、千代田区のイベント(「はしまつり」)で期間限定のライトアップが行われたもの。湯島聖堂は、元禄3年(1690)に林大学頭(林鳳岡)の私塾…

vol.12 一族郎党

福岡藩士だった私の高祖父が、「附属分限帳」と題した明治初年の史料を残している。日経新聞に連載されていた浅田次郎さんの小説「黒書院の六兵衛」には、御書院番の「附属」が登場するが、「つけたり」とフリガナが振ってあった。今まで何となく「ふぞく」…

vol.11 福岡城

【所在地】 福岡県福岡市中央区城内 【関連サイト】http://fukuokajyo.com/ 福岡城の南丸多聞櫓が期間限定で内部公開されていることを知り、公開最終日に急遽福岡へ行くことにした。嘉永7年(1854)の建替事業に自分の先祖が関わっていたようなので、是非と…

vol.10 黒田光之の側近たち

『元禄世間咄風聞集』(岩波文庫)を読んでいたら、「松平肥前守殿御家来知行高」と題する記録が出てきた。松平肥前守は黒田綱政であり、黒田三左衛門以下重臣11人の氏名と知行高が書き留められている。「大音与兵衛殿御直に被申上候」と添え書きがあり、大…

vol.09 徳島城

【所在地】徳島県徳島市徳島町城内 【関連サイト】http://www.city.tokushima.tokushima.jp/johaku/ 先月、はじめて徳島を訪れた。蜂須賀氏25万石の城下町。「黒田家譜」によれば、天正12年(1584)、黒田長政は蜂須賀正勝(当時播州龍野城主で徳島転封はそ…

vol.08 神田神保町の古書店街

先日、神田神保町の古書店で、福岡藩家老吉田家の記録史料である『吉田家伝録』全3巻を購入した。しめて2万8千円。先週放送の「出没!アド街ック天国」(テレビ東京)で「世界一の古書店街」と紹介された神田神保町では、福岡藩関係の古書を見つける機会…

vol.07 船橋戊辰戦争遺跡

【所在地】船橋大神宮:千葉県船橋市宮本5-2-1 福岡藩戦没者墓地(海神念仏堂):同海神1-17-16 近所の大学図書館に、ようやく『新修福岡市史/資料編・近現代1』が入架された。収録されている「維新見聞記」は興味を誘う史料が満載だ。そのなかに記述…

vol.06 中老の矢野家

私の先祖には、「矢野市太夫徳雄長男」と系図に書かれた養子の当主がいる。『新訂黒田家譜』の附録にある「福岡藩家老年表」には、中老矢野家の歴代当主のなかで、寛保2年(1742)に矢野幸増の跡を継ぐかたちで矢野徳雄の名があるが、実際に同時期の「黒田…

vol.05 京都御所 中立売門

【所在地】京都府京都市上京区京都御苑3 【関連サイト】http://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/index.html 先日のNHK大河ドラマ「八重の桜」は「蛤御門の戦い」だったが、この戦いでは家老小川讃岐以下の福岡藩兵が御所中立売門(上部写真)の守衛にあた…

vol.04 筑前のシンデレラボーイ

『秋月記』読了を機に、秋月藩の記録である「秋城御年譜」(『甘木市史資料』近世編第1集)を読んでみた。今まで見過ごしていた史料だが、福岡藩関係者の記述も結構あり、自分の先祖の名前も出てきて俄然おもしろくなったが、なかでも目に留まったのは「御…

vol.03 旧黒田藩蔵屋敷長屋門

【所在地】 大阪府天王寺町茶臼山町天王寺公園内(移築) 【文化財指定】 大阪府有形文化財 【関連サイト】 http://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000009770.html 福岡藩の大坂蔵屋敷長屋門は、天王寺公園に移築されて現存している。公園の外からも見…

vol.02 小説のなかの黒田武士

葉室麟さんの小説『秋月記』を読んだ。『蜩ノ記』の直木賞受賞にちなんで書店に設けられた葉室作品コーナーで、「秋月」の文字が目にとまり、思わず購入した。「藤沢周平を超え得る」とする巻末解説の絶賛ぶりは、藤沢ファンとしてはやや褒めすぎにも思える…

vol.01 黒田侯爵別邸(清閑亭)

【所在地】 神奈川県小田原市南町1-5-73 【文化財指定】 国登録有形文化財 【関連サイト】 http://www.city.odawara.kanagawa.jp/kanko/corridor/villa/p10011.html 最後の福岡藩主黒田長知の長男で、貴族院副議長を務めた黒田長成侯爵の小田原別邸。2010…