筑前黒田武士の江戸日記

~隔月で第1土曜日に更新~

vol.21 長浜の官兵衛博覧会

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  豊臣秀吉の出世城と言われる長浜城。ここで黒田官兵衛博覧会なるものが開催されていることを知り、訪ねてみた。場所は模擬天守の中(長浜城歴史博物館)。大河ドラマにちなんだ企画展であり、博覧会とは大げさな感じもするが、官兵衛を盛り上げてくれるのは有難い気持ちにもなる。

 長浜から北陸本線で15分。木之本では「官兵衛博」の別会場として、きのもと交遊館(旧滋賀銀行の木之本支店)が「大河ドラマ館」となっており、こちらにも行ってみた。木之本は北国街道の宿場町で、古い家並みも残っていてなかなか趣があるが、実は黒田家ゆかりの地。近江源氏の末裔とされる黒田家は、備前に移る前は当地に在住していたとも言われ、当時の屋敷跡と伝わる黒田地区には、黒田長成侯爵が建てた「黒田氏旧縁之地」の碑がある。

 碑の建つ公園には町の集会所があり、地元の方の手による黒田家関係の展示もあった。そこにいた方が親切にいろいろ説明してくれたが、なんと前日には黒田家の現当主の方も来られた由。なんでもここ木之本で黒田家サミットと銘打ったイベントが行われ、現代の殿様も出席されて大いに盛り上がったようだ。知っていれば1日予定を早めてイベントを見てみたかったところだが。

(2014年5月訪問)

 

f:id:kan-emon1575:20140512121500j:plain木之本の博覧会会場(大河ドラマ館)。こちらはNHKの番組宣伝が中心。長浜城の会場は秀吉関係の展示が多かったが、秀吉の城なので致し方ないか。

 

f:id:kan-emon1575:20140512114809j:plain司馬遼太郎さんも『播磨灘物語』で旅の思い出を語った黒田家屋敷跡。「旧縁之地」碑の脇の説明板は「平成二十五年記」。大河ドラマ決定で改めて注目されたのかもしれない。