筑前黒田武士の江戸日記

~隔月で第1土曜日に更新~

vol.61 三奈木黒田家庭園

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【所在地】福岡県朝倉市三奈木

【関連サイト】     

  http://www.city.asakura.lg.jp/www/contents/1297742934071/index.html

 

 九州豪雨から昨日で半年。新聞では「復興誓う」との見出しで朝倉市の様子が伝えられていた。倒壊した建物など被害の爪あとを残す現地の写真は痛ましいが、「今年は皆で協力して前向きに頑張りたい」という地元の方の力強いコメントもあった。ポジティブな気持ちは、きっと良い結果を生むだろう。私も今年一年頑張っていきたい。

 昨年、福岡旅行で朝倉にも立ち寄り、三奈木黒田家庭園を見てきた。当地で1万6千石を領した福岡藩筆頭家老の別邸跡である。福岡空港近くで借りたレンタカーで九州自動車道を南下。住所で行き先を指定したカーナビが「目的地周辺」を伝えても場所が分からず、公民館で聞いてみると、「ああ、黒田屋敷ですか。何もないですよ。ただの荒れ地」とのこと。すぐそばだったが、駐車場の奥にあって通りからは分かりにくかった。

 池や庭石が残る程度で、たしかに庭園と言えるほどの状態ではないが、朝倉市文化財に指定されている。福岡城内の本邸とは、また違った趣であったろうか。かつては周囲に在郷家臣団の屋敷を配しており、馬乗150石の安陪邸は福岡県指定文化財として現存。三奈木黒田家の本姓である加藤姓を許された家もいくつかあったようだが、そのうちの一家(本姓坪田)は我が家の親戚筋にあたる。いろいろとご縁のあるところであり、初めてながらも何か親しみを感じた、そんな秋の旅行であった。

(2017年11月訪問)

 

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三奈木黒田家の別邸跡であったことを示す説明。これがないと、ただの荒れ地かと思われてしまうかもしれない。

 

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説明に見る屋敷図面。余談ながら『旧華族家系大成』で三奈木黒田家(男爵)の家系図を見て気付いたのだが、最後の大老黒田一美の曾孫は板東英二氏のご妻女であるようだ。

 

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近くにあった安陪家の邸宅。三奈木黒田家の分限帳(『甘木市史資料』所収)によれば、幕末の安陪家は足軽頭や旗奉行を歴任。