筑前黒田武士の江戸日記

~隔月で第1土曜日に更新~

vol.23 二川宿

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【所在地】愛知県豊橋市二川町字中町65番地
【関連サイト】http://www.futagawa-honjin.jp/

 

 長浜の官兵衛博覧会に行く途中、二川宿に立ち寄った。福岡藩の定宿だった本陣の残る宿場町である。旧東海道に残る本陣はわずか2軒で、そのひとつがこの本陣馬場家。現存する建物の前に立つと、黒田家御一行としてやってきたような気分にもなってくる。

 馬場家に伝えられた宿帳(「二川宿本陣宿帳」)が、愛知県の有形民俗文化財として隣接する資料館で保存され、活字版も刊行されている。福岡藩についても、予約にはじまる諸手続きやトラブル対応など詳しく記録されていて、なかなか面白い。我が家の先祖も、御参勤には度々お供していたようだが、どんな旅だったのだろうか。興味は尽きない。

(2014年5月訪問)

 

f:id:kan-emon1575:20140511123041j:plain式台玄関(最上部写真)に至る表門。その隣には鯉のぼり。建物の中には五月人形やたくさんの小さな鯉のぼりも飾られていたが、宿屋としての当時の雰囲気そのままを味わいたい気も。

 

f:id:kan-emon1575:20140511124134j:plain復元された上段の間。ここでくつろいだであろう若殿様時代の黒田長溥、本陣の痩せ馬を見て江戸から持参した饅頭200個を食べさせ、宿の主人が気まずくなったとか。