筑前黒田武士の江戸日記

~隔月で第1土曜日に更新~

2015-01-01から1年間の記事一覧

vol.37 藩物語

書店の歴史コーナーに並ぶ「〇〇藩」と題したシリーズ本。今夏、ようやく福岡藩にもお鉢が回ってきた。『シリーズ藩物語 福岡藩』(現代書館)である。このシリーズは2004年の長岡藩を皮切りに順次諸藩の刊行が続いているが、福岡藩はまだかと待ち遠しいよう…

vol.36 丸亀城

【所在地】香川県丸亀市一番丁 【関連サイト】 http://www.city.marugame.kagawa.jp/sightseeing/spot/marugamejo/index.html 先月、丸亀城を訪れた。丸亀藩京極家の居城であるが、8代福岡藩主黒田治高の生誕地でもある。治高の実家は支藩の多度津藩だが、…

vol.35 英雄リストに見つけた黒田武士

特別展示「会津は英雄か、反逆者か」に興味を持ち、明治大学博物館をのぞいてみた。展示品の中に「古今英雄三幅対」という版画。冒頭に松平容保、三条実美、西郷従道の錦絵が配され、幕末明治の「英雄」120名が列挙されているが、福岡藩関係者も4名選出され…

vol.34 晋作、伊之助、筑前に来たる

大河ドラマ「花燃ゆ」で、筑前が舞台に。野村望東尼のもとに身を寄せる高杉晋作、太宰府の五卿に拝謁する小田村伊之助。1シーンではあったが、最後の「花燃ゆ紀行」では平尾山荘、延寿王院も紹介され、嬉しくなった。先週は、高杉に落とされる小倉城の見立て…

vol.33 長州と筑前

久しぶりに萩を訪れた。武家屋敷街の風情を色濃く残す萩城下は、自分の好きな町並みのひとつであるが、偶然にも旅行前夜、城下町が世界遺産に認定されていた。今年の大河ドラマ「花燃ゆ」の舞台でもあり、まさに旬なタイミングだ。 レンタサイクルを借りて城…

vol.32 薩摩と筑前

以前に書いたブログでコメントをいただいた(vol.02 小説のなかの黒田武士)。東京在住の私にとって、福岡藩関係の情報をいただけることは大変有難い。篤姫付の年寄幾島の出自に関するご意見だが、黒田長溥の実家である薩摩藩との関係で福岡藩の歴史を掘り下…

vol.31 福岡藩士の甲冑展

「甲冑に見る江戸時代展~福岡藩士の兜と具足~」と題した福岡市博物館の企画展に興味を持ち、格安航空での日帰り旅行を計画。その感想を記録しようと、第1土曜日から1週間後のブログ更新となったが、企画展最終日前日の駆け込み旅行は、都合により見送り…

vol.30 豊後富来城の戦い

ちょうど1年前のブログで(「vol.18 黒田兵庫助」)、慶長5年(1600)の黒田如水による富来城攻めに触れたが、籠城兵の夜討ちを受けたとされる「黒田兵庫」について、「兵庫助の孫の政一?」と補足を入れていた。如水の実弟黒田兵庫助利高は、書籍等で「文…

vol.29 長崎奉行所

【所在地】長崎県長崎市立山1-1-1【関連サイト】http://www.nmhc.jp/index.html 2月に長崎を旅行し、大村、諫早、神代、島原の史跡を周って、最後に長崎歴史文化博物館に立ち寄った。2005年に開館したこの博物館には、長崎奉行所の一部が復元されており…

vol.28 名島城

【所在地】福岡市東区名島1-15【関連サイト】http://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/cultural_properties/detail/490 大河ドラマ「軍師官兵衛」の最終回、天下取りの夢が潰えた官兵衛が激しく落胆する様子は「らしくない」気がしたが(冷静に現実を受け入れる…

vol.27 黒田播磨の日記

福岡の方から、黒田播磨の日記が翻刻刊行されたとの連絡をいただき、さっそく購入。赤坂古文書会による『福岡藩家老 黒田播磨(溥整)日記ー嘉永六癸丑年秘記御当番―』である。藩政の中枢で活躍した筆頭家老の日常が綴られており、とても興味深く、詳しい解…

vol.26 福岡城の復元構想

【本丸表御門】(福岡市有形文化財/現崇福寺山門)http://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/cultural_properties/detail/146 【御祈念櫓】(福岡市有形文化財)http://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/cultural_properties/detail/150 福岡市が福岡城の大規模な整…