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筑前黒田武士の江戸日記

~毎月第1土曜日更新~

vol.35 英雄リストに見つけた黒田武士

  特別展示「会津は英雄か、反逆者か」に興味を持ち、明治大学博物館をのぞいてみた。展示品の中に「古今英雄三幅対」という版画。冒頭に松平容保三条実美西郷従道の錦絵が配され、幕末明治の「英雄」120名が列挙されているが、福岡藩関係者も4名選出されていた。平野次郎のほか、武部小四郎越智彦四郎、村上彦十ら「福岡の変」を主導した人たちである。

 明治10年(1877)7月1日付で商品化されており(「定価1銭5厘」とある)、福岡の変の3ヵ月後、西南戦争は激戦の最中という時期。現在では士族の反乱としての知名度が高いとはいえない福岡の変も、当時はそれなりのインパクトがあったのだろうか。展示の趣旨は、勝者敗者にこだわらない当時の人物評価に着目したものだったが、氏名に冠した形容が少々不思議だ。平野が「ユウシ」(有志か)、武部が「ゴウケツ」(豪傑か)に対して、越智は「キョクハイ」(曲輩?)、村上は「ボウト」(暴徒か)。英雄扱いなのかやや疑問だが、ちなみに勝海舟は「フネガカリ」(船係)だった。

 博物館といえば、先月は江戸東京博物館で開館延長日(21時まで開館)があり、仕事帰りにリニューアルした常設展と特別展「徳川の城」を見学。また昨日は東京国立博物館も開館延長日(22時まで開館)で、やはり仕事帰りに立ち寄ってみた。芸術の秋。歴史的文化財の鑑賞を楽しむ季節でもあるような気もするが、平日の夜というのも何か新鮮な感じであった。

 

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 東京国立博物館に移築された鳥取藩江戸屋敷表門(国指定重要文化財)。福岡藩と同じく国持大名の外様大藩。霞ヶ関の黒田屋敷を想像するうえで参考になろうか(幕末には冠木門になっているが)。

 

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 同じく東博で保存されている福岡藩江戸屋敷の鬼瓦。 鬼面の代わりに黒田家の家紋である石餅があしらわれている。解説には「屋根を重厚にする江戸趣味をよくあらわしている」とあるが、かなり大きい。

東博HPの解説】http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=93